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名チャリを知る

名チャリの研究とは

名チャリの研究を始めたきっかけ

名古屋市では、年間約8万台(2007年度)の放置自転車を撤去し、そのうち約3万台を廃棄しています。また、市内の交通は自動車依存度が高く、総CO2排出量の約25%を自動車交通が占めています。

名チャリプロジェクトチームでは、放置自転車の削減、自動車から「公共交通+名チャリ」への転換によるCO2排出量の削減を目指して、放置自転車を活用した共有自転車システム「名チャリ」の導入検討を行ってきました。平成19年12月に名古屋市内で16日間の社会実験を実施し、平成20年9月には名古屋市主催のカーフリーデーの際に3日間の社会実験を行いました。これらの社会実験での利用者や市民へのアンケートでは、名チャリに対する需要は極めて高いことがわかりました。

本研究は、名チャリ社会実験2009の際に、これまで不明瞭であった名チャリ導入による放置自転車削減効果、CO2排出量削減効果等の定量的把握、さらに名チャリを事業として捉えた場合の事業性分析を行います。

名チャリの目標

私たち名チャリプロジェクトチームは、循環型社会・低炭素型社会の実現に寄与する新たな交通システムとして放置自転車活用型コミュニティサイクルシステム「名チャリ」を提案します。期待している効果としては以下の3点が挙げられます。

  • 放置自転車の削減
  • 放置自転車を再利用することで「循環型社会」の形成に寄与するとともに、1台の自転車の共有利用が進むことで、まちの自転車の総台数、とりわけ利用されていない自転車が減少します。その結果、歩道などにあふれる放置自転車問題の解消につながります。
  • CO2排出量の削減
  • 名チャリと既存の公共交通機関が連携することで、自宅から名古屋市中心部までを公共交通、中心部内を名チャリで移動する、環境負荷の少ない交通手段「公共交通+名チャリ」が確立できます。 名古屋市中心部に流入する自動車から公共交通+名チャリへの転換が進めば、名古屋市のCO2排出量を削減することが可能です。
  • まちのにぎわい創出
  • 自動車では通り過ぎていたエリア、既存の公共交通機関がカバーできないエリア、徒歩では足を伸ばせなかったエリアへの移動を名チャリが担うことで、まちの新たな一面を発見することができ、名古屋市中心部の活性化に貢献します。
 

コミュニティサイクルの先進事例

コミュニティ・サイクルは、世界中で利用されています。

コミュニティサイクルの先進事例 — ケース01

コミュニティサイクルの先進事例 — ケース02

名チャリの課題

放置自転車活用型コミュニティサイクルを名古屋の公共交通にするには、まだまだ多くの課題があります。そのいくつかを取り上げ紹介することで、皆様に一緒に考えていただければ幸いです。

期待される効果の定量的把握と精緻な分析

名チャリに期待される効果の実現可能性は示されていますが、その定量的把握と精緻な分析はまだ完全とは言えません。今後は様々な調査を実施していくことで研究を積み重ね、環境政策・交通政策としての効果を実証していきます。

利用形態の周知・徹底

過去の社会実験のデータから、路上駐輪・長時間利用を行った利用者がいたことから適切な利用の周知・徹底ができていなかったと言えます。今後は、名チャリが放置自転車となることや共有されないことを防ぐため、事前の広報や利用者への利用形態の周知・徹底を工夫していく必要があります。

適切なステーション配置の設計

利便性を向上し、自動車から「公共交通+名チャリ」への転換を進めていくためには、適切なステーション配置が必要です。環境に優しく、地域活性化にも貢献する交通手段として最大限の効果を発揮するために、社会実験の結果や各種調査からステーション配置について十分な検討を重ねていきます。

持続的運営システムの構築

名チャリが新たな公共交通として名古屋のまちに根付いていくためには、持続可能な運営システムを構築していかなければなりません。そのために自転車の損耗率・故障率、無人ステーションによる運営、IC カードの導入、料金徴収や広告収入の可能性について調査を積み重ねていくことが不可欠であり、長期的社会実験の実施による正確な算出をしたいと考えています。