論文リスト2000(平成12)年度
■査読付論文(パスワード必要)
土木計画学研究・論文集
- 加藤博和,大浦雅幸:新規鉄軌道整備によるCO2排出量変化のライフ・サイクル評価手法の開発,土木計画学研究・論文集,No.17,pp.471-479,2000.10.[PDF]
- 中村英樹,加藤博和,鈴木弘司,劉俊晟:ドライバー主観の計量による高速道路単路部のサービスの質の定量化とその要因分析,土木計画学研究・論文集,No.17,pp.941-946,2000.10.[PDF]
第28回環境システム研究論文発表会(名古屋大学,名古屋市千種区)
- 林良嗣,加藤博和,北野恭央,喜代永さち子:都市空間構造改変施策に伴う各種環境負荷のライフサイクル評価システム,環境システム研究論文集,Vol.28,pp.55-62,2000.10.[PDF]
第25回土木情報システムシンポジウム(中央大学駿河台記念館,東京都千代田区)
- 杉原健一,ハンマード・アミン,林良嗣:GISとCGの統合化システムによる都市の3次元モデルの自動生成とその活用,土木情報システム論文集,Vol.9,pp.41-48,2000.10.[PDF]
Transportation Research Part D: Transport and Environment
- Yoshitsugu Hayashi, Hirokazu Kato, Rene Val R.Teodoro: A model system for the assessment of the effects of car and fuel green taxes on CO2 emission, Transportation Research Part D: Transport and Environment, Vol.6 No.2, pp.123-139, 2001.1.[PDF]
■国際会議論文(パスワード不要)
CODATU IX(Mexico)
- Y.Hayashi, H.Kato: Examining the Effects of Reform of Car-related Taxation System and Urban Spatial Structuring on the Life Cycle Carbon Dioxide Emission in Developing Countries, CODATU IX, Mexico City, 2000.4.
■自由投稿論文(パスワード不要)
環境科学会2000年会(明海大学浦安キャンパス,千葉県浦安市)
- 加藤博和:LCAの交通整備評価への適用方法に関する検討,環境科学会2000年会講演要旨集,pp.200-201,2000.9.
土木学会平成12年度全国大会 第55回年次学術講演会(東北大学,宮城県仙台市)
- 鈴木弘司,中村英樹,劉俊晟,加藤博和:ドライバーの満足度・ストレス評価と道路幾何構造・交通状況との関係分析,第55回年次学術講演会講演概要集,Vol.55,CD-ROM,4-27,2000.9. [PDF]
- 平松達仁,中村英樹:マイクロシミュレーションを用いた情報提供を伴うP&R施策の評価,第55回年次学術講演会講演概要集,Vol.55,CD-ROM,4-51,2000.9. [PDF]
- 吉岡美保,林良嗣,楊忠振,加藤博和:AHPを用いた都心型住宅形態の検討に関する基礎的研究,第55回年次学術講演会講演概要集,Vol.55,CD-ROM,4-416,2000.9. [PDF]
- 横山俊介,林良嗣,加藤博和:日本の都市を例としたTDD導入効果の定量評価に関する基礎的研究,第55回年次学術講演会講演概要集,Vol.55,CD-ROM,4-324,2000.9. [PDF]
- 今井洋平,林良嗣,加藤博和,三古展弘:東南アジア途上国の交通環境負荷に関する制度分析と対策立案の検討,第55回年次学術講演会講演概要集,Vol.55,CD-ROM,7-254,2000.9. [PDF]
第28回環境システム研究論文発表会(名古屋大学,名古屋市千種区)
- 加藤博和,林良嗣,大浦雅幸:新規交通施設整備に伴う環境負荷変化のLCAに基づいた評価モデル,第28回環境システム研究論文発表会講演集,Vol.28,pp.131-138,2000.10.[PDF]
日本環境共生学会第13回(2000)学術大会(名古屋大学豊田講堂,名古屋市千種区)
- 杉山郁夫,林良嗣,加藤博和:環境負荷削減と人口減少を考慮した都市計画コンセプト評価法の提案,日本環境共生学会2000年度学術大会発表論文集,pp.33-38,2000.10.[PDF]
- 加藤博和,横山俊介,林良嗣:環境共生から見た空間・交通計画の日・独・蘭比較,日本環境共生学会2000年度学術大会発表論文集,pp.27-32,2000.10.[PDF]
第11回日本都市計画学会中部支部研究発表会
- 杉原健一,ハンマード・アミン,林良嗣:景観設計のための3次元道路モデルの自動再生,第11回日本都市計画学会中部支部研究発表会論文・報告集,pp.45-48,2000.10.[PDF]
日本都市計画学会2000年度(第35回)学術研究論文発表会(金沢大学,石川県金沢市)
- 杉原健一,ハンマード・アミン,林良嗣:GISベースの3次元都市モデルの自動生成システムとその活用,日本都市計画学会学術研究論文集,Vol.35 No.187,pp.1117-1122,2000.11.[PDF]
社団法人日本不動産学会平成12年度秋季全国大会(第16回学術講演会)
- 林良嗣,加藤博和,杉山郁夫,馬場弘一郎:都市のストック化の提案-理念と手法,社団法人日本不動産学会平成12年度秋季全国大会(第16回学術講演会)論文集,No.16,pp.25-28,2000.11.
- 林良嗣,杉原健一,加藤博和,吉岡美保:土地税制及び建築形態に関する法規制の効果分析のための都市景観シミュレータ,社団法人日本不動産学会平成12年度秋季全国大会(第16回学術講演会)論文集,No.16,pp.29-32,2000.11.[PDF]
第23回土木計画学研究発表会
- 林良嗣,加藤博和,大浦雅幸,北野恭央,喜代永さち子:社会資本・住宅ストックに起因した多種環境負荷のLCAに基づいた評価手法,土木計画学研究・講演集,No.23 No.1,pp.235-238,2000.11.[PDF]
- 加藤博和:環境負荷推計の立場からみた道路交通需要推計手法に関する基礎的考察,土木計画学研究・講演集,No.23 No.1,pp.239-242,2000.11.[PDF]
- 富田安夫:ロンドンの環状道路計画に関する事例研究,土木計画学研究・講演集,Vol.23 No.1,pp503-506,2000.11.[PDF]
- 楊忠振,林良嗣:サービス水準と環境持続性の視点から大型店舗立地のマイクロ分析, 土木計画学研究・講演集,No.23 No.2,pp.177-180,2000.11.[PDF]
- 林良嗣,加藤博和,杉原健一,田中祥晃,吉岡美保:不動産税制による既存市街地の敷地統合促進に関するモデル分析と可視的評価システム,土木計画学研究・講演集,No.23 No.2,pp.475-478,2000.11.[PDF]
■著書(パスワード必要)
The International Yearbook of Environmental and Resource Economics 1999/2000: A Survey of Current Issues (New Horizons in Environmental Economics)(Edward Elgar)
- LEE SCHIPPER, GUNNAR ERIKSSON: Taxation Policies Affecting Automobile Characteristics and Use in Western Europe, Japan, and the United States, 1970-1990, Henk Folmer, Tom Tietenberg [edit]: The International Yearbook of Environmental and Resource Economics 1999/2000: A Survey of Current Issues (New Horizons in Environmental Economics), Edward Elgar, pp.217-242, 2000.7.[PDF]
■その他(パスワード必要)
土木学会誌
- 林良嗣:大学院重点化の経緯と将来展望,土木学会誌,85巻 5号,pp.13-17,2000.5.[PDF]
国連大学旭硝子財団発表会
- 林良嗣:[招待論文]都市空間のグリーン化とストック化‐土地・交通市場パワーを活用せよ,国連大学旭硝子財団発表会,pp.1-8,2000.7.[PDF]
日本環境共生学会2000年度学術大会発表論文集
- 林良嗣:[大会長講演]環境共生のための都市空間のストック化,日本環境共生学会2000年度学術大会発表論文集,pp.7-10,2000.10.[PDF]
明日へのJCCA
- 林良嗣:[巻頭]「都市のストック化運動」の提唱,明日へのJCCA,Vol.209,pp.5,2000.10.[PDF]
TTRI Letter
- 加藤博和:「役に立つ」コミュニティバスを生み出す方法,TTRI Letter第4号,pp.8-10,2000.10.
■学位論文
- 修士論文
- 喜代永さち子:新陳代謝を考慮した都市の環境マネジメントシステム
(主査:林良嗣,副査:森川高行,葛漢彬)
都市を環境にやさしい存在に転換していくためには,環境について分析・評価した結果を,都市計画などの意思決定に反映させていくための方法論的枠組みが必要である.本研究ではISO14000’s で規定されている環境マネジメントシステムの枠組みを都市に適用することを検討する.さらに,システムの一部分として,都市を「新陳代謝」の視点でとらえ,建築物・インフラのライフサイクルにわたる環境負荷・マテリアルの両面から評価可能なモデルを構築する.モデルを用いて住宅仕様,省エネ,立地施策に関する分析を行った結果,環境負荷削減には交通の削減効果のある立地施策が有効であり,廃棄物削減には100 年住宅のような建物のストック化施策が有効であることを示している.
- 絹田裕一:都心商業街区におけるアクセス性と移動性の変化に伴う買い物客の目的地選択行動分析
(主査:林良嗣,副査:森川高行,ハンマード・アミン)
近年流行している魅力的なショッピングコンプレックスの出現により,かつては地方都市特有の問題であった都心と郊外商業施設との競合問題が,大都市においても問題となりつつあるが,都心における買物客の減少は,都市の空洞化を招くおそれがあるため,決して望ましい現象ではない.本研究において,個人の買物目的地選択および手段選択のメカニズムをモデルによって明らかにした結果,駐車料金,鉄道運賃,ループバス施策を組み合わせることによって,都心からの買物客の流出を防ぐことができることが明らかになった.また,商業街区の魅力をモデルで明らかにした結果,特にループバス施策は,都心商業街区の魅力を高めるため,“都市の装置”として整備することが有用であることを示すことができた.
- 鈴木弘司:シミュレーションモデルを用いた高速道路単路部における交通流制御施策の評価
(主査:中村英樹,副査:林良嗣,森川高行)
高速道路における交通流制御施策は,道路利用の効率性や交通流のサービスの質に対して大きな影響を及ぼす.このため,これらの施策導入に際しては,その効果を適切に評価しておく必要がある.そこで本研究では,ドライバーの認識を考慮した微視的交通流シミュレーションモデルを開発し,車線別速度規制や大型車の通行帯規制の効果を,ドライバーの快適性,環境負荷の観点から推計を行った.その結果,車線別速度規制では,規制速度差が20[km/h]で,交通量が1500[台/時]から2000[台/時]のレベルのとき,快適性,旅行速度の点で効果が大きいことがわかった.また,大型車の通行帯規制では,交通量が2000[台/時]程度のときに,旅行速度,環境面で有効な施策となり得ることが示された.
- 田中大樹:観光地における総合交通施策評価のための利用交通手段と観光周遊行動のモデル分析
(主査:中村英樹,副査:森川高行,ハンマード・アミン)
観光地におけるアクセス交通や域内交通の改善は,観光地の魅力を高め,入込み客数を増加させる.その一方で,交通需要に対する受け入れ整備が不十分であると深刻な交通問題を引き起こす恐れがある.そこで本研究では,観光地におけるアクセス交通や域内交通の改善による入込み客数の変化,日帰り客 / 宿泊客といった旅行者の質や利用交通手段の変化をも表現可能なモデルを構築する.さらに,周遊行動モデルや選好意識調査データを用いた新規交通施策評価のための選択モデルを構築する.これらのモデルを用いて感度分析を行ったところ,高規格幹線道路整備によって自家用車利用の日帰り旅行者が大幅に増加することが明らかになり,これに伴う市内混雑などの交通問題回避のためには,鉄道のサービス水準向上やパーク・アンド・バス・ライド(P&BR)システム導入などの交通施策が必要であることを定量的に示すことができた.
- 安井伸一:東海豪雨時の交通障害調査に基づく災害時交通情報提供のあり方に関する研究
(主査:林良嗣,副査:辻本誠,伊藤義人)
昨年9 月に発生した「東海豪雨」は,名古屋市および愛知県西部を中心に,各方面で多数の被害をもたらした.交通システムの機能も低下,もしくは停止を余儀なくされ,著しい被害や混乱が生じた.このような事態は,災害時の交通情報が利用者に対して適切かつ充分に提供されていれば防げたといえる.しかし,近年の情報システムは急激に発展しているにもかかわらず,本災害ではほとんど機能しなかった.そこで本研究では,東海豪雨に伴う道路交通への被害状況や,道路・鉄道利用者の情報の利用状況を把握することで,災害時の交通状態を明らかするとともに,既存の情報システムを活用した災害時の有効な情報システムの方向性について検討する.
- 卒業論文
- 今井洋平:東南アジア途上国の交通環境負荷に関する制度分析と対策立案の検討
(主査:林良嗣,副査:河上省吾)
発展途上国大都市では,交通公害問題が深刻化しており,その対策立案および実施は急務である.しかし,様々な要因が複雑に関連している問題を総合的に取り扱うのは困難であった.そこで本研究では,東南アジア途上国において,効果的な大気汚染対策に必要な基礎的な知見を獲得した.さらに,表らが開発した交通公害対策立案プロセスに従って,発展途上国に必要と考えられる制度的施策を提案した.対象国はタイ・マレーシア・インドネシア・フィリピンである.
- 加知範康:都市におけるQuality of Life評価のためのドラマ化手法の開発
(主査:林良嗣,副査:井村秀文)
従来の都市計画代替案評価の局面では,生活者の視点による評価手法が必ずしも確立されておらず,住民の参加と合意による都市計画の立案・実施を拒む要因となってきた.そこで,都市計画によって住民の生活スタイルがどのように変化するかを,静止画像や写真ではなく動画を用いて明示し,被験者に都市計画によって変化する生活を疑似体験し評価してもらうことを可能とする「ドラマ化手法」を開発し,生活者の視点からの都市計画代替案評価を支援するツールとして使用する方法論を提示している.そして,実際の都市を対象としたケーススタディを行い,手法の有効性が検証されている.
- 櫻井淳史:都心部における買物交通を対象とした駐車場所誘導効果のモデル分析
(主査:西淳二,副査:中村英樹)
名古屋市の都心商業街区である栄地区では,休日には買物交通による偏った駐車場利用のため駐車入庫待ちが生じ,周辺道路に激しい交通渋滞をもたらしている.そこで本研究では,駐車場所選択行動のモデル化を通じて駐車場利用の平準化,都心部への流入交通量のコントロールを目的とした各種施策の効果分析を行う.そして,駐車料金差別化と買物割引サービスを適切に組み合わせることによって,路上駐車の増大をもたらすことなく,駐車場利用の空間的平準化が可能であることを示す.さらに,都心駐車場,フリンジパーキングおよび都心ループバスのサービスレベル設定の組み合わせによっては,都心駐車場への流入自体の調整も可能であることを明らかにしている.
- 高須賀大索:地方都市の魅力向上のための立地・交通施策に関する分析
(主査:林良嗣,副査:河上省吾)
地方都市の魅力向上や個性創出のために必要な商業の活性化とそれによる「にぎわい」や「いこい」の醸成をはかるためには,これまで行われてきた中心市街地活性化策や大規模小売店舗規制では不十分であり,消費者のニーズに呼応した商業のダイナミズムを利用する戦略に転換する必要がある.そのために地方都市がとることのできる各種施策を検討するために必要なモデルシステムを消費市場と土地市場における需給均衡をベースとして構築するとともに,地方都市におけるモデルシステムの適用可能性を検討している.